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「介護福祉士を取ると何ができるようになるの?」「介護福祉士ってどんな資格?」とお悩みの方も多いでしょう。
介護福祉士は、介護のプロフェッショナルであることを証明する資格です。
介護福祉士として経験を積めば、介護現場でさらなる活躍ができ、教員や講師になるという選択肢も見えてきます。
今回は『介護福祉士を取ると何ができる?』『介護福祉士になるには?ルートは4つ』『介護福祉士のやりがい・メリットは?』といった内容を解説していきます。
この記事を読めば、介護業界で頑張っている方の多くが、なぜ介護福祉士を目指しているのかがわかります。
介護福祉士とは?
介護福祉士とは、社会福祉士及び介護福祉士法で定められた介護唯一の国家資格です。
介護福祉士は『名称独占資格』に該当し、『介護福祉士』を名乗るには国家試験に合格する必要があります。
介護福祉士は介護の上級資格となりますが、単に介護技術が上手なことを示す資格ではありません。
正確な介護技術の習得はもちろん、高度な知識を活かしサービス利用者に必要な介護を自ら考え、実行できる能力があることを証明する資格です。
介護福祉士を取ると何ができる?
介護福祉士の資格を取得するとできる業務は、主に次の3つが挙げられます。
- ・役職候補として介護現場で活躍
- ・養成施設・福祉系高校の教員
- ・初任者研修・実務者研修の講師
ひとつずつ解説していきます。
役職候補として介護現場で活躍
介護唯一の国家資格である介護福祉士は、訪問介護や施設介護など介護業界全般で活躍できます。
介護福祉士の資格を持っていると、介護現場では高度な知識と技術を有したプロフェッショナルとして認識されます。
また、実務経験ルートで介護福祉士を取得した方なら3年以上の実務経験もあるので、即戦力としても期待されるでしょう。
一定の経験を積めば、ゆくゆくはリーダーや主任のような責任のある役職に就くことも可能です。
養成施設・福祉系高校の教員
介護福祉士として5年以上の実務経験を積むと、介護福祉士養成施設や福祉系高校の教員として勤務できます。
介護福祉士養成施設とは、厚生労働大臣が指定した介護福祉士の資格取得を目標とする全国各所の大学・短大・専門学校を指します。
福祉系高校とは、修了時に介護福祉士の受験資格が得られる高等学校です。
養成施設・福祉系高校のいずれも、介護を教えるだけではなく学生指導や保護者対応といった教員としての業務も担うことがあります。
ただし、介護教員講習会の修了を求められることが多いので、求人に応募する際は確認が必要です。
参考:e-GOV法令検索『社会福祉士介護福祉士養成施設指定規則』
初任者研修・実務者研修の講師
介護福祉士の資格を取得してから3〜5年の実務経験を積めば、初任者研修や実務者研修の講師として勤務可能です。
初任者研修
初任者研修の講師は科目ごとで要件が異なります。
介護福祉士が講師要件を満たせる科目には『職務の理解』『介護における尊厳の保持・自立支援』『介護の基本』など、9科目が指定されています。
ただし、一部の科目は要件を満たせないので注意が必要です。
参考:東京都介護員養成研修事業者指定要領『介護員養成研修 講師要件一覧』
実務者研修
実務者研修の講師要件は、専任教員と一般教員で異なります。
専任教員の場合、介護福祉士として5年以上の実務経験と、実務者研修教員講習会の修了が必要です。
一般教員の場合、『介護過程Ⅲ』以外の科目については要件が定められていません。
『介護過程Ⅲ』を担当するためには、介護福祉士として5年以上の実務経験と、実務者研修教員講習会または実習指導者講習会等の修了が必要です。
また『医療的ケア』は、実務経験5年以上で医療的ケア教員講習会を修了した看護師のみが担当できます。
質の高い介護福祉士養成のためにも、介護講師は誤った知識や誤解を招くような教え方はできません。
講師の仕事は、今後の介護業界を支える責任ある業務と心にとどめておきましょう。
参考:厚生労働省『実務者研修の指定基準について』
介護福祉士になるには?ルートは4つ
介護福祉士になるためには、一部のケースを除いて介護福祉士国家試験の合格が求められます。
介護福祉士国家試験の受験要件を満たすには、次の4つのルートがあります。
- ・養成施設ルート
- ・実務経験ルート
- ・福祉系高校ルート
- ・経済連携協定ルート
ひとつずつ概要を紹介していきます。
参考:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター『受験資格(資格取得ルート図)』
養成施設ルート
短大や専門学校などの養成施設で学習し、介護福祉士の国家試験を受験するルートです。
一般高校を卒業後すぐに介護福祉士を目指す方向けです。
平成29年度から令和8年度までの卒業生は、5年間の期限付きで介護福祉士として資格登録できます。
卒業後に介護福祉士国家試験を受験し合格するか、5年間継続して実務経験を積めば、期限切れ後も介護福祉士として働けるようになります。
実務経験ルート
介護の仕事をしながら実務経験を積んで、介護福祉士を目指すルートです。
介護福祉士国家試験を受験するためには、3年以上の実務経験と実務者研修の修了が条件となります。
介護業界に転職してから介護福祉士を目指す方のほとんどは、実務経験ルートに該当するでしょう。
福祉系高校ルート
中学卒業後、福祉系の高校で学習して介護福祉士の国家試験を受験するルートです。
平成21年度以降に入学した方は、介護福祉士国家試験の実技試験が免除されます。
平成20年度以前に入学した方は、「介護技術講習」「介護過程・介護過程III」のいずれか1つを修了すれば実技試験が免除になります。
経済連携協定ルート
EPA介護福祉士候補者が対象のルートです。
EPA介護福祉士候補者とは『公益社団法人国際厚生事業団』が紹介する施設で働きながら、介護福祉士を目指すインドネシア、フィリピン及びベトナムの方を指します。
上記の国籍以外の方には直接関係がないルートなので、日本人は特に意識しなくてもよいでしょう。
介護福祉士のやりがい・メリットは?
介護福祉士のやりがいは、より専門的な介護サービスを提供して、利用者の生活をより良くする手伝いができることです。
初任者研修は指示された介護業務を正確にこなせるレベルですが、介護福祉士ともなると最適な介護は何かを自ら考え、提供できるレベルになります。
サービス利用者が今まで困難だったことでも、適切な介護を提供することで少しずつ改善していく様子を見るのは、まるで自分のことのように嬉しくなるでしょう。
また、介護福祉士の資格を取ると、資格手当により収入が増えるメリットもあります。
さらに介護福祉士には、長年経験を積んでいけば今回紹介したような仕事にもチャレンジできる将来性があります。
介護福祉士を取ると仕事の幅が広がる!あなたも介護福祉士を目指しましょう!
介護福祉士は介護唯一の国家資格です。
介護福祉士を取得して経験を積めば、仕事の幅も広がり、やりがいも生まれることでしょう。
介護福祉士は介護業界で頑張っていきたいなら、ぜひ取っておきたい資格です。
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