目次
「介護の仕事に興味はあるけど、自分にできるかな?」
「介護職はどんな仕事をするの?」
介護職として働く自分をイメージしたいときは、介護の仕事内容や介護職が働く場所を確認することが大切です。
この記事では、介護未経験の方にもわかりやすいように、具体例を交えながら介護の仕事を紹介します。
介護資格の種類や選び方も解説しますので、介護の仕事に興味のある方、介護職の役割を具体的に知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
介護の仕事内容は?

介護とは、高齢や病気等によって日常生活に支援が必要となった人をお世話することです。
その介護を「サービス」として利用者に提供する仕事が介護職です。
介護職は「身体介護」と「生活援助」によって、利用者が安心して日常生活を過ごせるように支援します。
| 身体介護 | 生活援助 |
| 食事・入浴・排せつ・着替え・移動といった体に直接ふれて行う介助 | 掃除・洗濯・買い物・調理など、本人が日常生活を送るために必要な支援 |
全国の介護施設・事業所で働く介護職は、約212.6万人(令和6年10月時点)。多くの介護職が、その地域で暮らす要介護者・要支援者の生活を支えています。

画像引用:厚生労働省|別紙 介護職員数の推移
身体介護と生活援助の違い

「身体介護」と「生活援助」は、支援の内容や関わり方が異なります。
まずは、身体介護の主な例を見てみましょう。
| 身体介護の例 | 内容 | 具体的な方法 |
| 入浴介助 | 安全に入浴できるよう、
見守りや介助を行う |
・異常がないか見守る ・腰を支える ・髪や体を洗う など |
| 移乗介助 | 今いる場所から別の場所へ移るための介助 | ・ベッドから車いすへ移る ・車いすから食席へ移る など |
| 食事介助 | 安全に食事を楽しめるよう声かけや介助を行う | ・むせないように声をかける、姿勢を調整する ・食べ物を利用者の口まで運ぶなど |
一方の生活援助は、利用者の生活環境を整えるための支援です。
- ・自宅の居間や台所などの掃除、ごみ出し
- ・食事の用意や配膳、後片付けなど
- ・日常生活に必要な買い物、薬の受け取り
介護職は、利用者の身体状況や生活環境に合わせて、その人に必要な介護サービスを提供します。
介護職が働く場所は3つだけ覚えればOK

介護職は以下の事業所・介護施設で働いています。
- 1.訪問介護
- 2.デイサービス(通所介護)
- 3.入居施設(特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・グループホーム・介護老人保健施設)
それぞれの大まかな特徴を捉えていきましょう。
1.訪問介護
訪問介護は、利用者の自宅を訪問して、身体介護や生活援助を提供する仕事です。
訪問する介護職をホームヘルパーまたは訪問介護員と呼び、基本的に1対1で利用者を支援します。訪問先には、自宅以外に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の居室が含まれます。
2.デイサービス
デイサービスは、入浴・食事・レクリエーションなどのサービスを1日単位で提供する仕事です。
介護職は、入浴介助・食事介助・排せつ介助などのほか、送迎業務やレクリエーションの企画・実行を担当します。
デイサービスには、基本的に夜勤業務はありません。ただし、宿泊サービスを提供するデイサービスの場合、介護職が夜勤業務を担当することがあります。
3.入居施設(特養・有料・グループホーム・老健)
入居施設は、24時間体制で入居者を支援する介護施設です。
切れ目なく入居者をケアするために、介護職は「日勤」「早番」「遅番」「夜勤」の24時間体制のシフトで働きます。
また、生活相談員や看護職員、リハビリ専門職などと協力して介護サービスを提供することも入居施設で働く介護職の特徴です。
働く場所ごとの仕事内容の違い

介護の仕事に共通しているのは、利用者・入居者が安心して日常生活を過ごせるように支援することです。
ただし、働く場所(サービスの種類)によって、仕事の内容や関わり方は異なります。
ここでは、代表的な働き方である「訪問介護」「デイサービス」「入居施設」ごとに、仕事内容の違いをチェックしてみましょう。
訪問介護の仕事内容
訪問介護では、利用者の身体状況や生活環境に合わせて、必要な介護サービスを提供します。
- ・1人で安全に外出することが難しい方に、買い物代行や移動支援などの生活支援を実施する
- ・排せつや移動に支援が必要な方に「トイレまで付き添う」「ズボンの上げ下ろしの介助」などの身体介護を行う
- 訪問介護で注意したいことは、介護職がマンツーマン体制で利用者を支援する点です。
適切な介護サービスの提供と利用者の安全確保のため、介護職員には一定以上の資格が求められています。ただし、「介護職員初任者研修」などの未経験の方が取得できる資格もあります。
デイサービスの仕事内容
デイサービスの仕事は、決められたスケジュールに沿って進行するのが一般的です。
デイサービスの一般的なプログラムと仕事内容を時系列で確認しましょう。
| 時間 | 仕事内容 | 詳細 |
| 8:30~9:30 | 送迎 | 運転手を担当する介護職は、普通車や福祉車両などで利用者の自宅までお迎えに行く。 介助員は、見守りや歩行介助などによって利用者の安全を確保する。 |
| 10:00~11:30 | 入浴介助 | 基本的に同性介助(男性職員は男性利用者、女性職員は女性利用者を介助する) |
| 11:30~12:30 | 昼食介助 | 昼食の配膳・食事介助・見守り ※必要な方に服薬介助や口腔ケアを提供する。 |
| 12:30~13:30 | 休憩 | 休憩室等で休息 |
| 13:30~15:00 | レクリエーション | その日の利用者に合わせて、「運動系レクリエーション」「脳トレ系レクリエーション」などを提供する。 介護職は司会または司会のサポート役を担当 |
| 15:00~15:30 | おやつ | 食事介助や見守り |
| 16:00~17:00 | 送迎 | 前述の通り |
| 17:00~17:30 | ミーティング・清掃など | 設備の清掃・消毒・利用者の情報共有など |
入居施設の仕事内容
入居施設では、入者の日常生活自立度(※)に合わせて身体介護を提供します。
たとえば、「寝たきり」の入居者に対しては、食事や水分補給、着替えや排せつといった日常生活行為全般を支援します。
※高齢者がどの程度自立して日常生活を過ごせるのかを判定する指標
また、認知症を患っている方が安心して毎日を過ごせるように、声かけや見守り、一部介助などの支援も行います。
- ・衣服を着る(脱ぐ)順番を伝える
- ・今日の日付や今いる場所を伝える
- ・服薬忘れがないかチェックする
参考①:公益財団法人|長寿科学振興財団 障害高齢者の日常生活自立度とは
参考②:公益財団法人|長寿科学振興財団 認知症高齢者の日常生活自立度とは
どの講座で何ができる?介護資格の選び方

介護資格には、未経験の方も取得できる資格やキャリアアップに役立つ資格などがあります。
「どの資格を選べばいいの?」と迷う方は、以下の資格を順番に確認してみましょう。
- 1.認知症介護基礎研修
- 2.介護職員初任者研修
- 3.介護福祉士実務者研修
- 4.介護福祉士
- 5.ケアマネジャー(介護支援専門員)
1.認知症介護基礎研修
認知症介護基礎研修は、無資格の方や未経験の方におすすめの資格です。
研修を修了することで、訪問介護の生活援助や介護施設の補助業務に従事できるようになります。
なお、令和3年度の介護報酬改定により、無資格の方が介護スタッフとして働くために「認知症介護基礎研修以上の資格」が必要となりました。介護事業所は、2024年4月1日以降に採用した無資格の従業者に対して、認知症介護基礎研修を受講させる必要があります。
認知症介護基礎研修は、無資格の方にとって介護職の第一歩となる資格です。
参考:厚生労働省|令和3年度介護報酬改定の主な事項について 2.(1)認知症への対応力向上に向けた取組の推進(その2)
2.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、「介護職としてステップアップしていきたい」という方に最適な資格です。
研修を修了することで、訪問介護・デイサービス・入居施設全般の介護業務(身体介護・生活援助)に取り組めるようになります。
介護職員初任者研修からスタートして介護福祉士にステップアップした介護職は少なくありません。
3.介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、「介護福祉士になりたい方」「現場の中心メンバーとして活躍したい方」向けの資格です。
養成施設等を卒業していない方の場合、介護福祉士試験は以下の①または②を満たすことで受験できます。
- 1.実務経験(従業期間3年以上かつ従事日数540日以上)+実務者研修を修了していること
- 2.実務経験(従業期間3年以上かつ従事日数540日以上)+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修を修了していること
参考:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|介護福祉士国家試験
つまり、介護福祉士実務者研修を修了し、所定の実務経験を満たすことで、介護福祉士になる道が開かれるのです。
また、介護福祉士実務者研修のカリキュラム(全20科目=450時間)を受講することで、現場に役立つ幅広い知識・スキルが身につきます。
4.介護福祉士(国家資格)
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に定める国家資格です。介護福祉士として働くためには、所定の受験資格を満たし国家試験に合格する必要があります。
資格取得のハードルは高めですが、その分、高い専門知識と技術を習得していると職場や利用者から評価されやすい資格です。
介護福祉士を取得すると、
- ・後輩の育成・指導を任される
- ・介護リーダー・介護主任を目指せる
- ・他の職種と連携し、介護職のリーダーとしてチームケア(多職種連携)を実践できる
といった活躍も期待できます。
5.ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアマネジャー(正式名称:介護支援専門員)は、要支援者や要介護者からの相談に応じたりケアプランを作成したりして、その人に合った介護サービスが利用できるように支援する仕事です。
介護現場で働くことはありませんが、ケアマネジャーは介護保険制度の運用になくてはならない存在です。「ケアマネジメントに携わりたい」「本人だけでなく家族も支援したい」という方はケアマネジャーを目指してみてはいかがでしょうか。
介護の仕事は長く続けられるやりがいのある内容

中堅・ベテラン介護職に仕事のやりがいをたずねると、「利用者さんや家族から感謝の言葉をもらえること」と答える人が多くいらっしゃいます。
利用者や家族から「ありがとう」と感謝されて、地域の社会福祉に貢献できる介護職は、仕事のやりがいを実感できる仕事です。
そんな介護の仕事には、
- ・未経験でも始められる
- ・将来性が高い
- ・資格取得でキャリアアップできる
といった魅力もあります。
未経験・無資格の方も取得できる介護資格があり、ステップアップすれば介護福祉士の取得も可能です。介護福祉士資格を取得し現場経験を積むことで、現場リーダーや管理者などの役職に就いた方も多数います。
一方で、生活援助業務やケアマネジメントにやりがいを見出し、訪問介護員や施設介護員から生活相談員やケアマネジャーに転身して成功した人もいるのです。「長く続けられるやりがいのある仕事で働きたい」とお考えなら、ぜひ介護の仕事を検討してみてください。
介護の仕事に向いている傾向がある人とは?
介護の現場で活躍する人をみると、以下のような共通点があるようです。
- ・「人の役に立ちたい」という思いを持っている
- ・感謝の言葉や笑顔を見て、やりがいを感じる
- ・ていねいな気配りが自然にできる
- ・人に寄り添った対応が得意
ただし、これらにあてはまらないからといって、介護職が向いていないわけではありません。
なぜなら、利用者さんや家族に接したり同じ介護職と協力したりするなかで、適切な考え方・関わり方が身につくケースも多いからです。
誰にでも得意・不得意があるように、介護の仕事にも向き不向きはあるでしょう。しかし、その判断を急ぐ必要はありません。
少しでも介護の仕事に興味があるなら、介護職になるための準備は整っているといえます。
まずは資格を取って介護の仕事を始めてみよう

今回は、介護職を目指している方や介護の仕事に興味を持つ方に向けて、現場の仕事内容や働き方、そして資格の選び方などをお伝えしてきました。
介護の仕事は、介護が必要な方やその家族を支える社会貢献度の高い仕事です。
身体介護や生活援助など、介護業務の幅は広く、働く場所は訪問介護・デイサービス・入居施設などさまざまです。どなたでも自分に合った働き方や施設を選択できます。
また、介護資格を取得することで、介護に役立つ知識や技術を身につけながらキャリアアップを図ることも可能です。
少しでも介護職に興味があるなら、介護の資格を取ることから始めてみませんか?
未来ケアカレッジでは、未経験の方や無資格の方の資格取得を応援しています。
介護の資格を取得して、新しい一歩を踏み出してみましょう。
- ・初心者の方はこちら(介護職員初任者研修)
- ・ステップアップしたい方はこちら(介護福祉士実務者研修)



