実務者研修
2022.9.14

実務者研修とヘルパー1級の違いとは?実務者研修を受けるメリットも紹介

実務者研修とヘルパー1級の違いとは?実務者研修を受けるメリットも紹介

目次

「ホームヘルパー1級と実務者研修って何が違うの?」「ホームヘルパー1級を持ってるけど実務者研修も取らなきゃダメ?」とお悩みの方も多いようです。

 

結論から言えば、実務者研修がホームヘルパー1級と違う点は3つあります。

  • ・医療的ケアと介護過程Ⅲが追加された
  • ・訪問介護以外にも対応できる
  • ・介護福祉士の受験要件を満たせる

 

ホームヘルパー1級を保有していても、介護福祉士を目指すなら実務者研修を受けましょう。

今回は、「実務者研修とヘルパー1級の違い」をはじめ「ホームヘルパー1級が廃止になった理由」「ホームヘルパー1級から実務者研修を受けるメリットや受講時間の免除」について解説します。

実務者研修『ホームヘルパー1級との違い』は3つ

現在ホームヘルパー1級は廃止され実務者研修となりましたが、変わったのは名前だけではありません。

実務者研修がホームヘルパー1級と違う点は、主に次の3つです。

  • ・医療的ケアと介護過程Ⅲが追加された
  • ・訪問介護以外にも対応できる
  • ・介護福祉士の受験要件を満たせる

医療的ケアと介護過程Ⅲが追加された

3つの相違点の中でも特に重要なのが、医療的ケアと介護過程Ⅲが追加された点です。

介護職の質の向上を図る目的で、これらの新しい科目が追加されました。

また介護現場の実態を踏まえ、平成23年の法改正で一定の研修を修了した介護職は喀痰吸引や経管栄養が行えるようになったことも医療的ケア追加の大きな要因です。
(参考:厚生労働省老健局「平成23年介護保険法改正について」)

訪問介護以外にも対応できる

旧ホームヘルパー1級は名称が示すように、訪問介護に特化した内容を学ぶ研修でした。

対して実務者研修を学んだ介護職は、訪問介護以外の介護業務にも対応可能です。

少ない介護職で多くの利用者をカバーするために、訪問介護だけの知識だけでなく幅広い知識を持った介護職の必要性が高まってきたことが背景にあります。

介護福祉士の受験要件を満たせる

旧ホームヘルパー1級だけでは、介護福祉士の国家試験は受験できません。

実務ルートで介護福祉士を目指す場合、実務経験3年に加えて実務者研修の修了が必須です。

旧ホームヘルバー1級保有者が介護福祉士を目指すなら、あらためて実務者研修を受ける必要があります。

ホームヘルパー1級とは

ホームヘルパー1級とは正式名称を「訪問介護員養成研修1級課程」といい、ホームヘルパー2級の修了者を対象に行われる、主任ヘルパー養成を目的とした研修です。

しかし、ホームヘルパーの資格制度は2013年に廃止され、現在はホームヘルパー2級が初任者研修、1級は実務者研修にそれぞれ置き換わりました。

ただし、すでに保有しているホームヘルパーの資格がなくなってしまうわけではないので、現在でも保有資格として履歴書に記入できます。

ホームヘルパー1級が廃止になったのはなぜ?

ホームヘルパー1級が廃止された背景として次の3つが考えられます。

  • ・キャリアパスをわかりやすくするため
  • ・介護福祉士の質の向上を図るため
  • ・介護職員確保のため

キャリアパスをわかりやすくするため

旧ホームヘルパーが廃止になった主な理由は、資格取得のルートをシンプルにしてキャリアパスをわかりやすくするためです。

旧体制ではホームヘルパー2級から介護福祉士を受験する人もいれば、ホームヘルパー1級を経て介護福祉士を目指す人、さらに上級の介護職員基礎研修課程を取得して介護福祉士になる人など様々でした。

複雑な道のりを整え『初任者研修→実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士』という一本の道にして、すべての介護福祉士が同レベルの知識と技術を保有できるようにしたわけです。

介護福祉士の質の向上を図るため

次に、研修の内容を見直して介護福祉士の質を高めるという理由があります。

訪問介護に特化した研修の内容は、すべての介護業務でも対応できる内容へ見直され、さらに医療的ケアや介護過程Ⅲといった高度な科目が追加されました。

さらに、キャリアパスが明確になったおかげで介護福祉士の知識と技術のレベルを一定の水準に保てるため、結果として介護福祉士の質が向上していきます。

介護職員確保のため

3つ目の理由は、キャリアパスの明確化と学習内容の見直しによる人材確保です。

キャリアパスをわかりやすくすることで、以前はわかりづらくて一歩踏み出せなかった人でも資格が取得しやすくなりました。

また実務者研修を修了すれば、訪問介護以外の業務にも幅広く対応できる質の高い介護職が増え、業種による人材の偏りが減少します。

さらに、介護業界全体の質の向上に併せて待遇の見直しを行うことで、従来の低賃金・重労働というイメージを払拭する効果も期待できます。

ホームヘルパー1級でも実務者研修を受けるメリット

ホームヘルパー1級でも実務者研修を受けるメリット

ホームヘルパー1級を持っている人が実務者研修を受けると得られるメリットは、主に2つあります。

  • ・新しいスキルが身につく
  • ・介護福祉士を受験できる

 

これらのメリットを得たいと感じたら、ぜひ実務者研修を受講しましょう。

新しいスキルが身につく

実務者研修を受けると医療的ケアと介護過程Ⅲの学習により、訪問介護以外の業務にも対応できる知識と技術が身に付きます。

もちろんホームヘルパー1級でも訪問介護以外の仕事に就くことは可能ですが、これらのスキルを身につければ、より仕事を選びやすくなるでしょう。

介護福祉士を受験できる

ホームヘルパー1級では介護福祉士国家試験の受験用件を満たせないため、介護福祉士を目指す人は実務者研修の修了が必須です。

また実務者研修を修了すれば、介護福祉士国家試験の実技試験が免除されるので筆記試験だけに集中できます。

ホームヘルパー1級から実務者研修を受けると免除がある

「でも、今からまた資格を取るのも大変そう...」と不安な方でも安心してください。

ホームヘルパー1級は実務者研修と同等の資格ですので、実務者研修のほとんどの科目が免除になり、約7日間のスクーリングだけで修了できます。

実務者研修のスクーリングについて詳しくまとめた記事がありますので、ぜひ参考にしてください。
(関連記事:実務者研修のスクーリング|内容から実技試験のポイントまで紹介)

ホームヘルパー1級から実務者研修へステップアップしよう!

ホームヘルパー1級から実務者研修へステップアップ

では、最後におさらいです。

ホームヘルパー1級と実務者研修の違いは3つ。

  • ・医療的ケアと介護過程Ⅲが追加された
  • ・訪問介護以外にも対応できる
  • ・介護福祉士の受験要件を満たせる


ホームヘルパー1級から実務者研修を受けると新しい知識と技術が習得でき、介護福祉士へのキャリアアップにも繋げられます。

またホームヘルパー1級から実務者研修を受講する場合は、受講科目が免除され約7日間のスクーリングのみで修了可能です。

もし、あなたがホームヘルパー1級保有者で実務者研修を受講したいとお考えでしたら、まずは未来ケアカレッジの資料請求から始めてみましょう。

未来ケアカレッジの実務者研修カリキュラムを「実務者研修の受講内容」ページにまとめておりますので、ぜひご覧ください!

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